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基礎知識

健康寿命とは?
平均寿命との違いや、健康寿命を延ばす方法を解説!

厚生労働省では定期的に日本国民の寿命を調査・報告していますが、その項目は「平均寿命」と「健康寿命」の2つに区分されています。
「人生100歳時代」ともいわれる現代日本では、健康寿命をいかに延ばすかが大きな課題とされていますが、そのためには具体的にどのような対策・備えが必要なのでしょうか?

この記事では、健康寿命の定義や、平均寿命との違い、健康寿命を延ばすための方法について解説します。

目次

健康寿命とは?

健康寿命とは、健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。[注1]

厚生労働省が実施している「国民生活基礎調査」では、「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という質問に対し、「ない」と回答した人を健康、「ある」と回答した人を不健康とそれぞれ定義し、年齢別の健康・不健康の割合を求めた上で、生命表と合わせて健康寿命の平均を算出しています。

[注1]厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」P17

平均寿命との違い

平均寿命とは、0歳における平均余命、すなわち生まれてから亡くなるまでの時間を指す言葉です。[注2]

健康寿命との大きな違いは、その人の健康状況を考慮するか否かにあります。
健康寿命はあくまで健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指しているため、病気によって介護や支援を必要とする期間は「寿命」に加算されません。
一方、平均寿命は健康・不健康にかかわらず、生存している期間が「寿命」として換算されるため、平均寿命>健康寿命となるのが一般的です。

日本は世界的な長寿国といわれていますが、平均寿命と健康寿命の差は決して小さくなく、健康寿命をいかに延ばすかが大きな課題となっています。

[注2]厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」P14

健康寿命と平均寿命の推移

老夫婦のイメージ

厚生労働省が公表した資料には、過去から現在に至るまでの健康寿命と平均寿命の推移が掲載されています。[注3]
令和元年平均寿命と健康寿命をまとめると、以下のとおりです。

令和元年健康寿命と平均寿命の推移

平均寿命と健康寿命の差は、男性が8.73年、女性が12.07年で、男女ともに10年前後にわたって、健康上の問題を抱えながら日常生活を送っていることがうかがえます。

また、平成13年の平均寿命と健康寿命をまとめると、以下のとおりです。

平成13年健康寿命と平均寿命の推移

令和元年の時点で、平均寿命は男性・女性ともに、平成13年に比べるとそれぞれ2歳〜3歳ほど延びており、健康寿命も延びています。
また、平成13年の平均寿命と健康寿命の差は、男性が8.67年、女性が12.28年となっており、令和元年の時点で男性が0.06歳拡大し、女性が0.21歳ほど縮んでおり、健康上に問題なく日常生活を送る人が若干増えていることがわかります。

ただ、平均寿命と健康寿命には地域格差があります。健康寿命に関しては、令和元年時点で男性は大分県が最長で73.72歳、岩手県が最短で71.39歳です。女性は三重県が最長で77.58歳、京都府が最短で73.68歳となっています。[注4]
全国的に健康寿命が延びているのは朗報である一方、地域によらず平均寿命と健康寿命の差を縮小させていくことが課題とされています。

[注3]厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」P3
[注4]厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」P4〜5

健康寿命を延ばすためにはどうする?

国では、子どもから高齢者まで、すべての国民が健やかで心豊かな生活を送れるよう、2000年に「健康日本21」と呼ばれる運動を推進し、従来の取り組みをさらに推進するとともに、新たな手法を取り入れた健康づくりを提案しています。

“2019年に策定された「健康寿命延伸プラン」は、健康寿命の目標と、その目標を達成するための施策について定めたものです。2040年までに健康寿命を男女ともに2016年に比べて3年以上延伸し、75歳以上とすることを目指しています。”
[注5]

ここでは、国が国民の健康寿命を延ばすための取り組みとして掲げた「健康寿命延伸プラン」の主要事項を3つご紹介します。

[注5]佐藤 敏彦,「健康寿命延伸プラン」e-ヘルスネット 厚生労働省

1. 次世代を含めたすべての人の健やかな生活習慣形成等

健康は日常の生活習慣によって形成されるものなので、短期的な取り組みではなく、次世代まで見通した持続的な取り組みが必要となります。

国では、産学官連携プロジェクト本部の設置および食塩摂取量の減少(8g以下)といった食環境づくりや、妊娠前・妊産婦の健康づくり、2022年度までに健康づくりに取り組む企業・団体を7,000にするなど、現代に生きる人だけでなく、次世代を担う人々の健康増進にも寄与する取り組みを推進しています。

2.疾病予防・重症化予防

疾病の罹患および重症化は、日常生活に支障をきたし、健康寿命を縮める原因となります。

そのため、健康寿命延伸プランでは、がんの早期発見による年齢調整死亡率の低下や、慢性腎臓病診療連携体制の全国展開、歯周病等の対策の強化など、疾病の罹患および重症化を予防するための取り組みを行っています。

3. 介護予防・フレイル対策、認知症予防

健康寿命を延ばすためには、自立した日常生活を送る必要があります。
そのためには、身体機能や認知機能の低下が見られる「フレイル」や、認知症などを予防し、介護リスクを低減させる必要があります。

具体的な施策としては、介護予防に役立つ「通いの場」への参加率の増加、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施、共生・予防を柱とした認知症施策などが挙げられます。

以上、国が掲げている健康寿命延伸のためのプラン内容をご紹介しましたが、国民一人ひとりの意識としては、以下のような取り組みを積極的に行っていく姿勢が求められています。

●生活習慣病に関して正しい知識を得る ●適切な食生活を送る ●適度な運動を習慣にする ●十分な睡眠をとる ●節酒・禁煙に取り組む ●歯や口腔内の健康を維持する

いずれも毎日の生活をほんの少し改善するだけで実践できるものですので、特に見直しが必要だと思う項目に関して、優先的に行動しましょう。

健康寿命と平均寿命の差の期間、どう備える?

健康寿命と平均寿命の差の備えのイメージ

前述の通り、現代日本人の健康寿命と平均寿命には、約10年間の差があります。
健康寿命と平均寿命の差、すなわち健康上の問題によって日常生活が制限される期間は、医療費や介護費用の負担も大きくなることが予想されます
健康寿命を延ばすための取り組みも大切ですが、いざという時の備えを確保しておくことも重要です。

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ここでは、健康寿命と平均寿命の差に備えるための方法を2つご紹介します。

1. 老後資金を貯蓄する

病気などで治療・介護が必要になった場合に備え、元気なうちから老後資金を貯蓄しておくのは大切なことです。
ただ、結婚や出産、子育て、マイホームの取得などにお金がかかると、老後の資金づくりが遅れてしまう可能性があります。
健康寿命と平均寿命の差は約10年と決して短くはないので、貯蓄だけでカバーするのはやや難しいのが実状です。

2. 医療保険・介護保険で備える

医療保険や介護保険に加入していれば、いざという時に治療費や介護サービス費として給付金を受け取ることができます。
保険に加入すると、保険の種類や内容、保険料に応じた保障があるため、貯蓄ですべてをカバーする方法よりも高い費用対効果を期待できます。
将来に向けた貯蓄に加えて、医療保険や介護保険に加入し、もしもの時の備えを確保しておくのがおすすめです。

まとめ

健康寿命とは、健康上の問題がなく日常生活を送れる期間のことで、平均寿命との差は約10年とされています。この差をなるべく縮めるためには、日常的に食事や運動習慣、睡眠、歯の健康維持などに取り組む必要があります。
同時に、高齢になると医療費や介護費用がかかることが多くなります。自己負担は1割〜3割程度とはいえ、あらかじめ各種保険に加入し、十分な備えを確保しておくことも大切です。

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