太陽生命

基礎知識

アレルギーとは?
種類と症状、予防方法について解説

アレルギーは、テレビやWebサイト、書籍、あるいは日常の会話でよく見聞きする言葉のひとつです。
それだけ身近な存在ともいえますが、一方で「アレルギーってそもそも何?」と尋ねられたとき、即答できる方は意外と少ないのではないでしょうか。
アレルギーは誰にでも起こり得ますので、発症したときに適切に対処できるよう、正しい基礎知識を学んでおきましょう。

この記事では、アレルギーの概要や主な種類、症状、予防方法について解説します。

目次

アレルギーとは

アレルギーとは身体を守る免疫機能によって全身または身体の一部に異常が起こる現象のことです。[注1]

私たち人間の身体には、生まれつき細菌やウイルスといった異物から身を守るための免疫が備わっており、感染症などの発症を未然に防いでいます。

しかし、環境やライフサイクルの変化によって免疫に異常が発生すると、細菌やウイルス以外の異物にも過剰な反応を示し、身体にさまざまなアレルギー症状があらわれるようになります。

症状はアレルギーの種類や症状の度合いによって異なりますが、涙目や目のかゆみ、鼻水、皮膚のかゆみ、発疹、くしゃみなどが代表的な症状です。

ただし、重度の場合は呼吸困難や血圧の低下といった重篤な症状(アナフィラキシーショック)を引き起こし、時に命を脅かす危険性もあります。

また、アレルギーは年齢によって症状が異なるケースが多く、そのような現象は「アレルギーマーチ」と呼ばれています。[注2]

[注1]厚生労働省「アレルギー疾患の現状等 」平成28年
[注2]厚生労働省「食物アレルギー 」

日帰り入院でもまとまった一時金が受け取れる保険はコチラ

アレルギーの種類

アレルギーの種類のイメージ

アレルギーにはさまざまな種類があり、それぞれ原因や症状に違いがあります。

ここではアレルギーの主な種類を5つご紹介します。

アレルギーの主な種類と原因

食物アレルギー

食物アレルギーとは、口から食べたものが原因となって症状が起こるアレルギーのことです。[注3]

特定の食物(卵や牛乳、小麦など)に対して免疫が過剰に反応すると、じんましん、湿疹、下痢、せきなどの症状があらわれます。

乳児期の場合はアトピー性皮膚炎として発症するケースもあるようです。

人によってはアナフィラキシーショックを引き起こすため、命に関わる危険性が高いアレルギーとされています。

[注3]厚生労働省「食物アレルギー 」

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、食物や、黄色ブドウ球菌や真菌、ダニ、ストレスなどが原因で発症するアレルギーのことです。[注4]

発症するとかゆみをともなう湿疹が全身に出始め、皮膚をかきむしることによって患部がじゅくじゅくするケースもあります。

適切な治療を行うと一度は症状が治まりますが、以降も良くなったり、悪くなったりを繰り返す傾向にあり、根気よく治療を続ける必要があります。

多くの場合、子どもの頃に発症し、成長と共に改善されていきますが、人によっては成人してから発症することもあります。

[注4]厚生労働省「アトピー性皮膚炎 」

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、鼻の粘膜から侵入したアレルゲンによって引き起こされるアレルギーのことです。[注5]

同じアレルギー性鼻炎でも、スギやヒノキ、ブタクサなど、季節によって大量に飛散する花粉が原因となる「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」と、ほこりやダニ、カビ、ペットの毛などによって起こる「通年性アレルギー性鼻炎」に区別されています。

いずれの場合も、主な症状は鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどです。

[注5]厚生労働省「アレルギー性鼻炎・花粉症 」

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは、目の粘膜、特に結膜にアレルゲンが付着することによって起こるアレルギーのことです。[注6]

結膜とは、まぶたの裏と白目を覆っている粘膜のことで、アレルギー性結膜炎を発症すると、結膜部分に炎症が起こって目のかゆみや充血、異物感(ゴロゴロ)、目やに、涙目などの症状があらわれます。

アレルギー性鼻炎と同じく、花粉などを原因とする季節性と、一年通して症状がみられる通年性の2パターンがあります。[注7]

[注6]厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン 」2019年
[注7]厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン 」2019年

気管支喘息(ぜんそく)

気管支喘息とは、空気の通り道である気管支に炎症が起こるアレルギーのことです。[注8]

炎症が起こると気管支が狭くなるため、呼吸が苦しくなります。

炎症が長引くと気管支そのものが硬くなり、元に戻らなくなる「リモデリング」と呼ばれる状態に陥り、治療が困難になります。

気管支喘息を悪化させる主な要因には、風邪などの感染症のほか、ダニ・ペットの毛・カビなどのアレルゲンも挙げられます。

[注8]国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「気管支喘息(ぜんそく) 」

アレルギーの予防方法

アレルギーを予防するイメージ

アレルギーは遺伝や環境などさまざまな要因が関わっており、かつ年齢や個人差も影響するため、その原因や予防法は未だに全容を解明するには至っていません。

しかし、近年になって判明した発症のメカニズムや悪化原因などから、以下のような予防法が有効とされています。

アレルギーの予防方法と期待できる効果

1.保湿剤の塗布

かゆみや湿疹、赤みなど、皮膚に何らかの異常があらわれるアレルギーの場合、日常的に保湿剤を塗布する習慣をつけるのが有効な予防法とされています。

実際、新生児期から保湿剤を塗布し続けると、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下することが研究成果として報告されています。[注9]

アレルギー性皮膚炎は皮膚バリア機能の低下によって発症・悪化するといわれていますので、日頃からこまめにスキンケアを行い、バリア機能を正常に保つことが予防につながります。

[注9]国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「アレルギー疾患の発症予防 」

2.最小限の食事制限を行う

食物アレルギーの場合、原因となる食物を除去するのは、かえって症状の悪化を招く要因になるといわれています。

もちろん、アレルゲンとなる食物を普通に摂取するのは避けるべきですが、ある研究では、原因物質を少量ずつ経口摂取させることで、アレルギーの発症を減少させられることが明らかになっています。[注10]

ただ、アレルギー症状を抑えつつ、少量のみアレルゲンとなる食物を摂取するのは非常に難しいことなので、かかりつけ医の指示のもとで行うことが大切です。

[注10]国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「アレルギー疾患の発症予防」

3.手洗い、うがいなどの感染症対策を行う

気管支喘息については、ウイルス性の感染症を繰り返すと発症リスクが高まるとされています。

特に乳児期はRSウイルスやライノウイルスなどによる感染症にかかりやすいので、手洗い・うがいを習慣づけるなど、感染症対策を徹底しましょう。

4.ほこり、ダニなどのアレルゲンを除去する

室内に存在するほこりやダニといったハウスダストは、通年性アレルギーを引き起こす要因となります。

日頃からこまめな掃除を心掛けるのはもちろん、定期的な換気や空気清浄機の活用、衣類や寝具の洗濯などを行い、なるべくアレルゲンとなる物質を除去することが大切です。

日帰り入院でもまとまった一時金が受け取れる保険はコチラ

アレルギーの治療方法

アレルギーの予防は自宅でも可能ですが、治療は基本的に病院のアレルギー科を受診し、医師の指示を仰ぐことになります。

ここまでご説明してきた通り、アレルギーにもさまざまな種類があり、それぞれ原因となる物質が異なりますので、安易に自己判断せず、医療機関での診察や検査を経て、原因を突き止めるところからスタートしましょう。

その上で、薬物療法やホームケアを行い、症状の改善を目指していきます。

アレルギーの治療には、国民保険や健康保険などの公的医療保険が適用されますが、通年性アレルギーは通院を続ける場合が多いため、医療費がかさむ可能性があります。

年間の医療費が10万円(総所得金額等が200万円以上の方の場合)を超えた場合は、税金が安くなる医療費控除の対象となりますので、日々の医療費の負担が大きくなったときは上手に活用することをおすすめします。また、入院するなどひと月の医療費が高額になった場合は、高額療養費制度を使うことで自己負担額を抑えられます

まとめ

アレルギーは大人になってから発症するケースもありますが、ほとんどの場合は先天的なものです。

日常生活でアレルゲン対策を行えば、ある程度発症リスクを抑えることは可能ですが、アレルギー症状が出てしまっても、落ち着いて対処すれば日常生活に大きな支障を与えずに済む場合もあります。

症状がひどい場合は医療機関で適切な治療を受ける必要がありますが、治療費がかさみやすいので、医療費控除や高額療養費制度といった制度を活用し、自己負担額を減らしましょう

また、「スマ保険」の入院一時金保険なら、日帰り入院から一時金として受け取ることができるので、用途を選ばず幅広く対応することができます。ぜひご検討ください。

「保険の基礎知識」の記事一覧へ戻る

他のカテゴリーを見る

月々500円から申し込める
医療保険はコチラ