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熱中症ってどんな症状?
かかりやすい人と対策方法

気温や湿度が上がる夏場になると、熱中症にかかるリスクが高くなり、
誰にでもかかる可能性があります。また、年齢や生活環境によってリスクの高さは異なるため、熱中症にかかりやすい人は特に注意が必要です。

この記事では、熱中症の主な症状や、かかりやすい人の特徴、熱中症の予防方法など、熱中症に関して知っておきたい情報を解説します。

目次

熱中症ってどんなもの?

夏場に汗ばむ女性のイメージ

熱中症とは、体内の水分・塩分のバランスが崩れ、体内に熱がこもった状態のことを指します。

人を含むほ乳類には体温調節機能が備わっており、外気温が高くなっても、発汗や皮膚温度の上昇などによって体内の熱を外に放散するしくみになっています。
しかし、高温多湿の環境下で長時間過ごしたり、激しいスポーツを行ったりして大量の汗をかくと、体内の水分と塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなります。
その結果、体内の熱が急激に上昇すると、めまいや立ちくらみ、頭痛、嘔吐、倦怠感といった熱中症の症状が起こってしまいます。

さらに症状が進むと、意識障害やけいれんといった中枢神経症状や、肝・腎機能障害、血液凝固異常などの重篤な症状が現れ、場合によっては命が危険にさらされることもあります。

室内にいても熱中症のリスクがある

熱中症は必ずしも炎天下の環境下で起こるわけではありません。高温多湿の条件がそろえば、室内でも熱中症を引き起こすリスクがあります。 たとえば、夏場でもエアコンをつけなかったり、閉めきった部屋で長時間過ごしたりすると、直射日光を浴びていなくても熱中症を発症する可能性があるのです。

実際、熱中症の発生場所の約半数は屋内(住居・公衆施設内等)で発生しています。[注1]「屋外に出なければ大丈夫」と油断しないようにしましょう。

[注1]総務省「令和2年(6月から9月)の熱中症による救急搬送状況」

熱中症にかかりやすい人の特徴は?

屋内で扇子を仰ぐ女性のイメージ

熱中症は誰にでも起こりうる症状ですが、とくに注意が必要とされているのが高齢者です。

総務省の発表によると、令和2年に熱中症で救急搬送された人の年齢別内訳は、満65歳以上の高齢者が全体の57.9%と過半数を占めています。[注2]

高齢者が熱中症にかかりやすい理由は、若年層に比べて体温調節機能に関わる発汗と血液循環の機能が低下しているためです。
加えて、暑さ・寒さや喉の渇きも感じにくくなっているので、高温多湿の環境にいてもエアコンを使わなかったり、水分補給を怠ったりする可能性があります。

実際、熱中症にかかった人の年齢と発生場所の関係を見ると、65歳以上の高齢者の半数以上は住宅で発症し、救急搬送されています。[注3]

また、救急搬送された人数こそ少ないものの、小さな子供も熱中症にかかるリスクが高いといわれています。
子供は大人に比べて体温調節機能が十分に発達していないため、外気温が高い状態になったとき、体内に熱がこもりやすい傾向にあります。
小さな子供の場合、体調が悪くなってもうまく言葉で表現できない場合があります。夏場はいつも以上に子供の様子に気を配るようにしましょう。

[注2]総務省「令和2年(6月から9月)の熱中症による救急搬送状況」
[注3]環境省熱中症予防情報サイト「熱中症はどれくらい起こっているのか」

ペットも熱中症にかかりやすいので注意

ペットボトルで涼む犬のイメージ

熱中症にかかるのは人間だけでなく、犬や猫などのペットにも発症する可能性があります
犬にはもともと汗腺がないため、人のように汗をかきません。また、猫は肉球と鼻にしか汗をかきません。したがって、犬も猫も体温調節がとても苦手です。

犬の場合、舌を出してハアハアと呼吸することで体温を下げます。しかし、人の発汗ほどの効果は見込めないため、炎天下でお散歩していると熱中症にかかる危険性があります。

また、猫の場合は発汗するのが肉球と鼻のみのため、人のように体全体で発汗して体温を下げることはできません。さらに猫は犬と異なり舌を出す口呼吸で体温を下げることも得意ではないので、猫にも熱中症リスクがあるのです。

室内飼いの場合でも、屋内に熱がこもっていると熱中症にかかりやすくなるので、飼い主が室内の温度・湿度管理をしっかり行う必要があります。

犬や猫などペットの熱中症に関して、くわしくはこちらの記事をご覧下さい。

【獣医師監修】 熱中症は愛犬の命を瞬時にうばう!病気のサイン、対策、応急処置を知っておこう
猫も熱中症にご用心!症状と対策、応急処置の方法を解説!

熱中症の予防方法は?

木の下で汗ばむ男性のイメージ

熱中症は、正しく予防すれば発症のリスクを低減することができます。

ここでは熱中症の主な予防方法を4つご紹介します。

1.暑さを避ける工夫をする

熱中症は外気温が高いときほどリスクが高くなるので、暑さを避ける工夫をすることが大切です
具体的には、炎天下での外出を避ける、なるべく日陰を歩く、涼しい場所で休憩を取る、などです。

また、外出時は帽子や日傘を使ったりすることで直射日光にさらされず、皮膚温度の上昇を予防できます。
服装自体も通気性の良いものを選び、体内に熱がこもらないよう配慮することが大切です。

室内にいるときは、窓を開けて風を取り込んだり、エアコンを活用したりすることで、適温に保つことができます。

2.こまめに水分補給をする

体内の水分は発汗だけでなく、食事や排泄、栄養素の搬送、老廃物の排出などさまざまな場面で活用されています。
たとえ汗をかいていなくても、体内の水分は徐々に減少しているため、こまめに水分補給を行うことが大切です

また、大量に汗をかいたときは水分だけでなく塩分も失います。塩あめをなめたり、ナトリウムを含むスポーツドリンクを飲んだりして、塩分の補給も行いましょう。

3.健康管理に気を付ける

風邪などで熱があったり、睡眠不足で体調が悪かったりすると、体温調節機能がうまく働かず、熱中症にかかるリスクが高まります。
日頃から三食栄養のある食事を摂る、定期的に運動をする、良質な睡眠を取るなどして、健康管理をしましょう。

4.適宜マスクを外す

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在はマスクの着用が推奨されています。しかし、高温多湿の環境下でマスクをつけていると口周りに熱がこもり、熱中症のリスクが高くなります。
屋外にいて、かつ周囲の人と2m以上の距離が確保できるときは適宜マスクを外し、体に負担をかけないようにしましょう。

万が一熱中症で倒れてしまったら?

木陰で涼む女性のイメージ

熱中症にかかるリスクは近年上昇傾向にあり、令和元年は年間約7万人、令和2年は年間約6万4,000人が熱中症で救急搬送されています[注4]
誰でも熱中症にかかる可能性があるので、周囲にいる人が熱中症で倒れてしまった場合の正しい対処方法も覚えておきましょう。

[注4]総務省「令和2年(6月から9月)の熱中症による救急搬送状況」

1.まずは呼びかける

身近にいる人が熱中症で倒れたら、まずは「大丈夫ですか?」などの声かけを行います。
呼びかけに応えた場合は、日陰やエアコンの効いた室内など涼しい場所に避難させましょう。

ボタンのある服やベルトなどを着用している場合はゆるめ、体にできるだけ負担がかからないようにします。
水分を自力で摂取できるときは、水やスポーツドリンク、経口補水液などを少しずつ飲ませ、水分と塩分を補給します。

2.呼びかけに応えない場合は救急車を呼ぶ

熱中症で倒れた後、声をかけても反応がない場合は、直ちに救急車を呼びます。救急車が到着するまでの間は、なるべく涼しい場所に避難させ、服をゆるめて体を冷やします。
アイスノンなどがある場合は、首や脇の下、太ももの付け根など、太い動脈が走っている部分に当てると、効率よく全身を冷やすことができます。

なお、呼びかけへの反応がない、または鈍い場合、無理に水を飲ませる必要はありません。
救急車が到着したら、倒れたときの状況や、行った応急処置の内容を救急隊員に伝えましょう。

日帰り入院でも対象となる熱中症への備え

熱中症によって入院する可能性もあります。「いざというときに備えておきたい」とお考えなら、医療保険に加入しておくのがおすすめです。

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なお、先述の通りペットも熱中症にかかるリスクがあります。万が一に備えるため、大切なペットにも保険のご加入をぜひご検討ください。気になった方はこちらをご覧ください。

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