元気・長生き太陽マガジン

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離乳食の始め方・進め方はいつから、何を、どれくらいあげればいいの?

赤ちゃんがある程度成長してきたら、授乳だけでなく、離乳食が始まります。
離乳食は赤ちゃんの月齢によって進め方が変わりますので、離乳食を始める前に、あらかじめ全体のスケジュールや月齢別の進め方をチェックしておきましょう。

この記事では、離乳食の必要性や、離乳食の始め方・進め方について解説します。

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離乳食はなぜ必要なの?

生まれたばかりの赤ちゃんは、母乳やミルクなどから必要な栄養素を補いますが、成長するにつれて、だんだん授乳だけでは必要なエネルギーや栄養素を補完できなくなってしまいます。[注1]

不足するエネルギーや栄養素は食事から補う必要がありますが、これまで母乳またはミルクのみで栄養を摂取していた赤ちゃんは「飲む」ことしかできません。

そのため、授乳から固形の幼児食に移行するために、離乳食を与えて練習させる必要があります

離乳食をスタートすると、赤ちゃんは「吸う」「飲む」だけでなく、食べ物を「かむ」「つぶす」「飲み込む」といった一連の動作を行えるようになり、最終的には固形の幼児食をスムーズに食べられるようになります。

ただ、「かむ」「つぶす」「飲み込む」といった動作を行えるようになるには、いくつかのステップを踏む必要があります。

離乳食の進み具合は個人差がありますので、赤ちゃんの様子や発達の度合いを見ながら、焦らず進め方を調整していくことが大切です。

[注1]厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」P29

離乳食の進め方カレンダー

離乳食の進め方は、赤ちゃんの月齢や発達の度合いに合わせて、離乳初期・離乳中期・離乳後期・離乳完了期の4段階に区分されます。
表にまとめると、以下のようになります。[注2]

離乳食の進め方カレンダー

離乳初期はまだ歯が生えていないことが多いので、食べ物を口に含み、飲み込むという動作に慣れることを目的としています。

離乳中期になると歯が生え始め、豆腐程度の固さのものなら舌やあごですりつぶせるようになります。

離乳後期になると、食べ物を前歯でかみ切り、大人のようにもぐもぐと口を動かしながら食べられるようになります。離乳食の回数も1日3回に増えます。

離乳完了期は、かむ・かじるといった動作に加え、自分で食べ物をつかんだり、スプーンやフォークを使おうとしたりする時期に入ります。

ただ、これらのスケジュールはあくまで目安であり、実際の進み具合には個人差がありますので、焦らずゆっくり進めていくことが大切です。

[注2]厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」P34

離乳食の始め方(初期)

初期の離乳食の始め方のイメージ

離乳食を開始する時期は生後5ヵ月〜6ヵ月頃が一般的とされていますが、月齢はあくまで目安であり、実際に離乳食を始めるためには、なめらかにすりつぶした状態の食べ物を口に含み、飲み込む力や意欲が必要になります。

離乳食開始時期の赤ちゃんの発達状況の目安には、以下のようなものが挙げられます。[注3]

1.首がしっかりすわっていて、寝返りができる 2.5秒以上座っていられる 3.スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる 4.食べ物に興味を示す

3は、乳首などが口に入ったときにくわえ、舌の押し出し反射で吸って飲み込む「ほ乳反射」が減弱しているかどうかを確かめるためのチェック事項です。[注3]

ほ乳反射は赤ちゃんに生まれつき備わっているもので、ほ乳反射が強く残っているうちは、舌の押し出し反射によって食べ物を上手に食べられないことがあります。

3のような様子が見られるようになったら、ほ乳反射が減弱した証拠ですので、離乳食を始めることが可能になります。

[注3]厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」P30

離乳初期の目的と進め方

離乳初期の目的は、食べ物の舌ざわりや味に慣れることと、離乳食を飲み込むことにあります。

この時期の進め方としては、離乳食から栄養補給することを意識するのではなく、食べやすいもの、飲み込みやすいものをメインに与えることがポイントです。

離乳初期の離乳食は、与える回数は1日1回、最初はおかゆを離乳食用スプーン1さじからスタートするのが一般的な進め方です。赤ちゃんの様子を見ながら量を増やしていきましょう。[注4]
もちろん、赤ちゃんが嫌がったら無理に与えなくてOK。栄養は授乳から補給しているので、焦らず、赤ちゃんのペースに合わせて進めていくのがポイントです。

おかゆに慣れてきたら、2週目からはすりつぶした野菜を1さじずつ加えていき、3週目以降は豆腐や白身魚、卵黄などのたんぱく質を同じ要領でプラスしていきます。

離乳食を始めた当初は、舌の奥の方に食べ物を載せるようにすると、ほ乳反射が出にくく、上手に飲み込めるようになります。

[注4]厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」P32

離乳食の進め方(〜後期、完了期)

後期から完了期の離乳食の進め方のイメージ

離乳中期以降の離乳食の進め方をステップごとにご紹介します。

食べる物が増える!離乳中期の進め方

生後7ヵ月〜8ヵ月頃になると、歯が生え始め、柔らかい固形食(豆腐など)ならすりつぶして食べられるようになります。
離乳食は1日2回に増やしますが、それとは別に、母乳は赤ちゃんが欲しがるだけ、ミルクは1日に3回程度を目安に与えます。

主食や副菜は、これまで通りおかゆや野菜が中心になりますが、おかゆは水分量を減らし、5倍〜7倍がゆにしてやや歯ごたえをつけます。
ただ、葉物野菜は繊維が残っていてつぶしにくいので、とろみをつけたり、包丁を細かく入れたりして、食べやすくなるよう工夫を施しましょう。

主菜には、豆腐の角切りや加熱して刻んだ納豆などの大豆製品、ゆでてほぐした魚、全卵を使ったスープや卵とじ、細かく刻むorすりおろした脂身の少ない肉(鶏ささみなど)を与えます。

いよいよ慣れてきた離乳後期の進め方

生後9ヵ月頃になったら、離乳食を1日3回に増やし、基本となる「1日3食」のリズムを作り始めます
離乳食の進め方としては、食材の固さを意識することが大切です。食べ頃のバナナなど、歯ぐきでつぶせる程度を目安にしましょう。
おかゆはさらに水分量を減らすと共に、赤ちゃんの食欲を見ながら、少しずつ量を増やしていきます。

なお、生後9ヵ月頃になると自分で手づかみ食べを始めようとするので、丸めたりスティック状にしたりと、つかみやすい形状にするのもおすすめです。

離乳の完了

離乳の完了とは、固形物をかじったり、かみ切ったりできるようになり、かつエネルギーや栄養素のほとんどを食物から摂取できるようになった状態のことです。

ここで重要なのは、離乳完了とは、母乳やミルクを与えない、または欲しがらなくなる時期ではないということです。
エネルギーや栄養素の大部分を食物から摂取できるようになっても、母乳は欲しがるだけ与えてOKです。
また、食事の回数は1日3回ですが、合間に1回〜2回のおやつ(補食)を足して、栄養やエネルギーを補います

手づかみ食べが中心ですが、スプーンやフォークも使いたがるようになってくる時期でもあるので、幼児用のものを準備しておくとよいでしょう。
また、食材を少し大きめにし、主食・主菜・汁物を用意して三角食べを練習することを心がけましょう。

味付けや食材、調理法などに注意して大人の食事から取り分けたり、味付けに変化をつけたりしてもOKです。

まとめ

離乳食は、赤ちゃんが幼児食を食べられるようになるまでの過渡期に与えるものです。
最初はそのまま飲み込めるものからスタートし、徐々に形や固さのあるものに移行していくことで、赤ちゃんは少しずつ「かむ」「すりつぶす」「かじる」「かみ切る」「飲み込む」といった動作を学んでいきます。

離乳食は生後5ヵ月〜6ヵ月頃にスタートし、だいたい生後12ヵ月〜18ヵ月頃に離乳が完了しますが、離乳食の進め方には個人差があるため、決まったスケジュール通りに進める必要はありません。
赤ちゃんが嫌がったり、うまく食べられなかったりする場合は離乳食の進め方を見直して、ペースを落とすようにしてください。
離乳食は赤ちゃんの様子をよく観察して、無理なく焦らずに進めていくことを心がけましょう

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