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基礎知識

出産が多い月とは?
時期を考えるポイントや早生まれと遅生まれの違いも紹介

赤ちゃんが生まれてくる季節によって、購入するものや赤ちゃんとの過ごし方に若干の差が生じます。
出産のタイミングによっては過ごし方や、準備すべきものも変わるため、それぞれのポイントをチェックしておきましょう。

この記事では、出産が多い月や、季節別の赤ちゃんとの過ごし方、出生時期ごとの準備すべきこと、早生まれと遅生まれの違いについて解説します。

出産が多い月とは?統計調査をもとに紹介

出産は一年通して行われるものですが、統計をチェックすると季節ごとに若干の差が生じていることがわかります。

令和4年2月分の人口動態統計速報に掲載されている令和3年の月別出生数によると、7〜10月にかけての出生数が高い傾向にあります[注1]

令和3年の月別出生数

一方、1〜2月の出生数は他の月に比べると大きく落ち込んでおり、特に2月の出生数は3〜12月に比べて1万人近く減少しています。[注1]

夏の時期に出生数が多いのは令和3年に限った話ではありません

以下のとおり、平成29〜令和2年のデータを見ると全体的に7〜9月の出生数が多い傾向にあります。[注2][注3]

平成29年から令和2年の月別出生数

夏生まれが多い理由について、明確な答えは出ていませんが、考えられるのは風邪を引きにくいことと、洗濯物が乾きやすいことがあげられるでしょう。
生まれたての赤ちゃんには、ママからもらった免疫がありますが、生後2ヵ月を過ぎると免疫が減り、さまざまな感染症にかかりやすくなると言われています。[注4]

寒い冬場は風邪やインフルエンザなどの感染症が流行しやすいため、冬よりも病気リスクの少ない夏場に出生が集中するのではないかと考えられます。

また、赤ちゃんはスタイや肌着、布おむつなどをこまめに洗濯する必要があるため、洗濯物が乾きやすい夏は赤ちゃんのお世話をしやすいと考える方も多いのかもしれません。

なお、2月に出生数が少ないのは、他の月に比べて日数が少ないことも影響していると考えられます。

[注1]厚生労働省「人口動態統計速報(令和4年2月分)」
[注2]厚生労働省「人口動態統計速報(令和2年12月分)」
[注3] 厚生労働省「人口動態統計速報(令和元年12月分)」
[注4]厚生労働省「遅らせないで!子どもの予防接種と乳幼児検診」p2

季節別!新生児との過ごし方

新生児と過ごす人のイメージ

生まれたばかりの赤ちゃんとの過ごし方は、季節によって異なります。

ここでは春夏秋冬の季節別に、赤ちゃんとの過ごし方のポイントをまとめました。

春生まれの新生児との過ごし方

春は気候が良く、過ごしやすい季節といわれていますが、まだまだ朝晩の寒暖差が大きく、日が落ちると肌寒さを感じやすい時期です。

日中、暖かい時間帯は肌着1枚でも十分ですが、朝や日が落ちた後は薄手の肌着を2枚重ねるなどして体温調節するのがベストです。

通気性の良いガーゼ素材の肌着なら、体温が高くて汗っかきの赤ちゃんでも蒸れに悩まされず、快適に過ごせます。

また、春はだんだん紫外線が強くなってくる時期ですので、生後1ヵ月を過ぎてお出かけできるようになったら、ママも赤ちゃんも帽子や日焼け止めなどを上手に使って紫外線を予防しましょう

日焼け止めに関してはママと赤ちゃんの両方が使えるベビー用を利用するのがおすすめです。

夏生まれの新生児との過ごし方

夏は気温が上がり、熱中症のリスクが高くなります。

特に赤ちゃんは汗っかきで水分を失いやすいので、母乳やミルク、白湯などで水分を補いましょう

母乳をあげた場合、授乳を終えたらママもしっかり水分補給します。

赤ちゃんが汗をかいたら、こまめに肌着を取り替え、あせもができないように注意しましょう。

室内では必要に応じてエアコンを活用し、部屋を適温に保つ工夫をすることが大切です。

お出かけの際は春同様、紫外線防止に注意すると共に、炎天下を避けて歩く、適度に休みながら移動するなど、ママや赤ちゃんになるべく負担がかからないように過ごしましょう。

秋生まれの新生児との過ごし方

夏の暑さが和らぎ始める秋ですが、地域によっては残暑が厳しく、日中は夏と同じような暑さ・紫外線対策が必要になることもあります

一方で、朝晩の気温は下がってくるため、早朝や夕方以降に外で過ごす場合は、長袖のカバーオールなど暖かい服装をさせましょう

ママも寒さ対策としてカーディガンやパーカーなどの上着を持参すると、手軽に体温調節できます。

冬生まれの新生児との過ごし方

冬は一年で最も寒さが厳しい季節なので、室内でも屋外でも防寒対策は必須です。

暖房を使っている室内なら短肌着とコンビ肌着をセットで着用すればOKですが、底冷えのする日はさらにブランケットなどをかけて保温します。

寝返りをするのは生後6〜7ヵ月頃[注5]なので、ねんねの時期は誤って暖房器具に触れたりする心配はありませんが、温風が直接当たるところに赤ちゃんを寝かせておくと乾燥の原因になります

暖房のある部屋に寝かせるときは、直接温風が当たらない場所を選ぶようにしましょう。

[注5]厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査」

出産時期ごとに準備すべきことは?

赤ちゃんやママが快適に過ごせるよう、出産時期ごとに以下のような準備しておくべきもの・ポイントをご紹介します。

出産時期ごとに準備しておくべきものリスト

なお、季節に関係なく揃えておきたい基本の出産準備リストは「お父さん・お母さんになるための出産準備リスト!いつから何を準備するべき?」を参考にしてください。

春夏は紫外線対策と冷え対策グッズを用意

春夏は屋外で寒さを感じることが少なくなる一方、エアコンがきいた屋内と屋外との気温差が大きくなりやすい時期です。

エアコンがきいた屋内で長時間過ごす場合は、冷え対策としてカーディガンなどのライトアウターや、ストールなどの小物を着用しましょう。

また、自身や赤ちゃんの紫外線対策として、帽子と日焼け止めを準備するのもおすすめです。

体温の高い赤ちゃんを抱っこすると汗だくになることも多いので、効き目が長持ちしやすいロールオンタイプのデオドラント剤や、首などにかけられるクールタオルなどを活用してもよいでしょう。

秋冬は乾燥対策と冷え対策を万全に

秋冬は春夏に比べて空気が乾いているため、喉や肌が乾燥しやすい傾向にあります。

スキンケアは保湿力の高いものを使用し、乾燥が気になるときはのど飴やのどスプレーを活用するなど、乾燥対策をしっかり行いましょう。

赤ちゃんの肌の乾燥が気になるときは、お風呂上がりにベビー用ローションを使って全身を保湿すると、乾燥による荒れを予防できます。

また、秋が深まってくると日中でも冷えを感じやすくなるので、ニットやアウターなど暖かい格好で過ごすことも大切です。

末端の冷えがつらい場合は、保温性の高い靴下や手袋を着用したり、貼るタイプのカイロを使ったりして暖を取るのもひとつの方法です。

早生まれと遅生まれの違いと特徴

早生まれと遅生まれの子どものイメージ

日本では生まれた月によって、以下のように「早生まれ」と「遅生まれ」の2種類に分類されます。

早生まれと遅生まれの分類

これには学校教育法が関係していて、同法第17条第1項では「保護者は、子の満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから(中略)小学部に就学させる義務を負う」とあります。[注6]

一方、学校教育法施行規則第59条では「小学校の学年は、4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる」と規定されています。[注7]

満年齢は、誕生日の前日が終了する時に年齢を一つ取るという考え方に基づいているため、小学校が始まる4月1日に満6歳に達するのは、1月1日〜3月31日までに生まれた子どものみです。

一方、4月2日以降に生まれた子は学校が始まる4月1日時点で満6歳に達しないため、翌年からの入学となります。

同じ生年に生まれた子どもでも、学年は1つずれることになるため、先に入学する子どもは「早生まれ」、その後に入学する子どもは「遅生まれ」と呼ばれています。

この早生まれ、遅生まれの概念は保育園や幼稚園でも採用されているため、早生まれの子どもは保育園などに早く入園させられる可能性があります。

早生まれのメリットとして、成長して就職した企業が定年退職日を誕生日としていた場合、遅生まれよりも長く勤務可能なため給与の受給額が多くなることが考えられます。

また、早生まれの場合、特に小さいうちは、遅生まれの同級生と比べ、成長スピードに最大で約1年近くの差がうまれる可能性があります。
文部科学省による「令和2年度学校保健統計調査」では、年齢によって身長に差があることがわかります。[注8]

男女別年齢と平均身長

早生まれの子どもの場合、成長スピードの差からスポーツをはじめとした身体活動で遅生まれの同級生と差が生まれてしまうかもしれません。

一方、遅生まれは児童手当の総受給額が多くなるところがメリットです。

児童手当は「中学3年生の3月31日まで」と規定されているため、早生まれより後に入学する遅生まれはより多くの手当を受給できます。[注9]

また、日本では16歳から23歳未満の子どもが扶養控除の対象になりますが、基準日がその年の12月31日なので、遅生まれの人は中学卒業した年から大学4年までの7年間、扶養控除の適用対象となります。しかし早生まれの場合、中学を卒業した翌年からしか対象にならないため、親など扶養している人にとっては、税金を減らせる機会が少なくなってしまいます。

[注6]文部科学省「 小・中学校等への就学について」
[注7]文部科学省「4月1日生まれの児童生徒の学年について」
[注8] 文部科学省「令和2年度学校保健統計調査の公表について」
[注9]内閣府「児童手当制度のご案内」
*社会保障に関する記載は2022年6月現在の制度にもとづくものであり、制度内容等は今後変わる可能性があります。個別の取扱等については所轄の年金事務所等にご確認ください。
*税務に関する記載は2022年6月現在の税制にもとづくものであり、税務の取扱等は今後変わる可能性があります。個別の取扱等については所轄の国税局・税務署等にご確認ください。

まとめ

出産が多い月について深掘りすると、「赤ちゃんのお世話をしやすい」といった夫婦の考えを読み解くことができます。

ただ、出生数が多い夏は熱中症や紫外線のリスクがありますので、それぞれの季節ごとのメリット・デメリットをよく理解してから妊活することも大切です。

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